ルーマニアのBlaj(地名:ルーマニアの西部)で1753年に出版された宗教書(キリストの受難
と復活に関する祈りの書)。題名は"СТРАСТНЙКЬ"とある。使用されている文字はキリル文字
(ロシア語で使われている文字)で、ローマ字で書けば、”STRASTNIC"となる。
出版後253年経過し(2006年8月現在より)第1頁、2頁、3頁は特に摩耗している。
2頁
3頁
補修後の本を綴じ、製本した後の第1頁目
摩耗して欠損しているところには、薄い和紙を貼る
本の中央を開くと、丸い凸部が幾つも見られる。
白色からアイボリー色まで種々のものがある。よく調べてみるとロウソクより本の上に落下した
ロウであることがわかる。250年以上も経過しているので白くなったものは多分一番古い時代の
ものであり、変質し簡単に自然落下するもおがある。一方最近のものと思われるものは、まだ
しっかりと本の表面に貼り付いている。
自然に落下したロウの跡には、ロウが紙に染み込んでいる
背表紙には、オリジナルの本の1頁にある本の題名をスキャナーでとりこみ、
赤文字で入れる。
現在の通常糸綴じされた本は、16頁分が1束となり、これを糸で綴じているが、
この本は、一枚の紙に4頁分を印刷し、これが1束となっている。
現在とは異なる製本方法を採用していることがわかる。
要望により表紙のクロス装をオリジナルの色に近い焦茶色の皮革で再装丁する。
文字はキリル文字で新たに作り、金箔押しで標題を入れる。
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